看護師から福祉の仕事いへ転職した人の実話。「いろんな医師に疲れて、病院は辞めました」

看護師の仕事

この医師、人としてどうなの?

私は看護師を30年しています。というと年齢がだいたいわかってしまいますが、50代女性です。
看護師として働き始めの頃は、神奈川県で病棟勤務をしていました。

病院で働く以上、医師とのかかわりは必至ですが、本当にいろんな人がいて苦労しました。中にはもちろん尊敬できる医師もいます。しかし、「この人、人としてどうなの?」と思うような医師もいます。

そんな人でも、仕事仲間ですから、どうしてもかかわらないわけにはいきません。でも、はあ?っと思うような出来事が重なってくると、話すのもうんざりです。そして、私は病院勤務を辞め、今は福祉の仕事をしています。

威圧的な医師とは・・・

医師の多くは大学を出て、すぐに「先生」と呼ばれるような立場に立ちます。そのせいか勘違いしてしまう医師がいます。
以前、すごーく高飛車な医者がいて、他の看護師ももちろん私も話すのがとても嫌でした。でも患者さんの様子を情報交換しなくてはいけないので、顔色をうかがいながら、話しかけるんですが、いつも人を威嚇するような威圧的な声を出すのです。

そして、こちらが言い終わらないうちに「それがなんなんですか!」とたいてい言いました。
また指示を受けたときは、間違えてはいけないので、自分がきちんと理解しているかを確認するのに聞き直すのですが、そのときの顔ったら、鬼のようでしたね。本当に嫌でした。

「どんな神経してればこんな男といられるんだ?」

でも、そんな人にも奥さんと子供がいたんですよね。「どんな神経してればこんな男といられるんだ?」と思いますが、人それぞれです。

その妻と子がなんでか病院に来たことがあります。そうしたら、その医師は妻と子供の写真を出してきて、私に見せてきたんです。ひきつりながら、「かわいいですね。お子さん」といいましたが、もちろんかわいくなんかありません。奥さんの顔も、「この人の神経がしれない」と思いながら、見ちゃいました。

この人は性格的に嫌いでしたが、治療的には理解不能のところはありませんでしたが、外科医としてどうなの?という人もいました。

手術をしたあとに、ドレーンという管を傷口に入れて、排液を促すことが多々あります。余計なものがたまっていると治癒が遅れるので、外に出すためです。当然手術で体を切った後なので、血液が混じるんですよね。少量血液が混じっただけでも、赤って結構強い色なので、濃いんです。

「外科を全員呼べ!」って、はあ?

その他にもちょっとしたことで騒ぐ50代の外科医がいました。すぐ騒ぐのでもともと好きではありませんでした。手術のあと、普通深夜勤中には医師はあまり患者さんを見に来ません。
でも、何故か、その日はその医師が夜中に見に来たんです。そして、その患者さんのドレーンからの排液がうっすらと赤いのを見て、一言大声で「外科を全員呼べ!」と叫んだのです。

は?と思って、患者さんを見に行きましたが、通常通りの排液の色でした。バイタルサインも問題なし。そこで、勇気を出して「だいたいこんな感じです。ほかの患者さんも」と言ってみましたが、ご本人は頭に血が昇ってしまって、外科医を全員呼べの一点張り。

もう付き合うのが面倒くさくなり、外科の医師4人全部電話して呼び出しました。(そんなに大きい病院ではなかったので、全員で4人でした)たちが悪いことに、その医師は上から2番目に偉く、大学病院から来ていただいていた医師なので誰も、逆らえずに夜中の2時に全員揃いました。

偉い医者だからって、頭から信用するのは危険!

そして、来た順にその患者さんの様子を見に行っては、ぽかんとした顔で、これがどうした?と言うんです。私も小さい声で「ですよね」と言う以外ありませんでした。

そのあとは重い沈黙が続きました。私はやることがたくさんあるので、ナースステーションから逃げ出しましたので、そのあとどういう会話がされたのかは知る由もありません。とにかく静かに解散しました。

でも、深夜勤から日勤に交代するときに外科の医師も全員出勤してきたんですね。その時の顔は見ものでした。みんな私の顔を見て、苦笑いでした。偉い医者だからって、頭から信用するのは危険だなと、このとき思いましたね。

自分が受診するときもセカンドオピニオンをとったり、自分で本やネットで調べるのは大切なことだなといい勉強になりました。